アトピー性皮膚炎 その14
血液の栄養作用の低下で潤いが失われて起こる場合
不要な水分と結びついた熱の影響を受け続けると、血液成分のバランスが失われ、皮膚の潤いや栄養がそこなわれるようになります(血虚)。
「内燥型」のアトピー性皮膚炎は、このようにして始まります。
この段階に入ると、皮膚がカサカサに乾き、細かい屑となってはがれ落ちるようになります。
痒みは夜間に強くなります。
掻いたあとには白い線が残り、滲出液はほとんどでません。
顔のつやが悪い、元気がない、不眠、筋がひきつる、軽いたちくらみといった症状をともないます。
このように、成人のアトピー性皮膚炎では、不要な水分と結びついた熱が病因となるに加えて、からだに必要な栄養や潤いがそこなわれているため、症状が複雑で治療も難しくなります。
また、ステロイドホルモンを使用してきた場合には、この傾向がさらにひどくなります。