慢性疲労 その8
疲労の本質とは何か その1
「疲れ」について中医学では、どのような考え方をするのでしょうか。
「疲れ」は、からだのすみずみまでめぐっている「気」というエネルギーを消費することによって現れます。
「気」は人間のすべての生理機能をさしていますが、この目にみえない働きも、実は栄養物という物質が変化したので、「気」が働けば精微な栄養物質も消費されます。
肉体を運動させれば体力を消耗して疲労することはよく分かりますが、精神活動も同様に体力を消耗することには、あまり注意が払われていません。
肉体的な疲労には比較的早く気がつき、手当も早くできて、たやすく回復します。
しかし、精神や情緒の疲労には気がつきにくく、また同じ刺激を積み重ねていくことが多く、知らず知らずのうちに回復がむずかしいところまで発展しやすいのです。