更年期障害――中医学の考え方 その1
更年期障害は、内臓機能のおとろえによって起こる
中医学では、老化によって「腎」の機能がおとろえ、そのために「五臓」(「腎・肝・心・脾・肺」)を中心とする全身の機能活動が限度を超えておとろえたり乱れ、ストレスなどの精神的な刺激が加わってさまざまな症状が起こることを、更年期障害とかんがえます。
月経異常の症状で始まる点では同じですが、そのあとにどのような症状が現れるかは、腎の機能のおとろえがどの臓器の機能の低下につながるかによって決まります。
また、症状の重さは、その臓器の機能がどの程度損なわれるかによって変わります。
更年期障害が腎の機能のおとろえによって起こる理由は、誕生から発育、成熟、生殖、老化といった生命活動が、すべて腎の能力に頼っているからです。